回転日数と近しい物があるけど、回転率はどちらかというと商売に向けて積極的な考え方になるから、回転率を意識して取り組むと業務の改善がみえてくるよ。
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在庫回転率とは
回転日数とは今ある在庫が何日でなくなるか
回転率は今ある在庫が期間内に何回なくなるか
例えばリンゴが平均して大体10個常にあるとします。
1日5個売れるとしたらなくなるのにかかる日数は2日
これが回転日数です。
在庫がなくなるのに2日、これを一ヵ月(30日)に何回繰り返せるか?
計算は単純に30÷2=15日となりますので、
15回転となります。
もし、みなさんの店の基準が31日で計算するのであればそちらに合わせてくださいね。
また、期間は2カ月なら60日、一年なら365日となります。回転率は期間を変えて計算できます
在庫回転率の簡単な計算方法
商品回転率=一ヶ月(30日)÷商品回転日数
回転率は一ヶ月に売れた金額(数量)は平均在庫が何回転したものか?
ということだから・・・
商品回転率=一ヶ月の売上金額(数量)÷平均在庫金額(数量)
商品回転率とは一ヶ月(30日)の間に、平均在庫が何回なくなるか?というものですので、言い換えれば一ヶ月の売上に対して、平均在庫が何回必要だったか?ということです。
商品回転率が高いメリット
- 数値にすることで、在庫の動向が掴めるようになる
- 仕入れや発注にたいしてのアクションがとりやすくなります
- 過剰在庫をさけることができる
数値にすること商品や部門、カテゴリー対してアクションがとれる
バイヤーやチーフはアイテムごとに回転率を計算できると、計算した期間における在庫の動きが掴めるようになります。動きが速いと見込める商品については原価を下げる交渉などして利益の幅をあげる。回転率が悪い商品は商品自体に欠陥がある可能性があるので、商品の見直しが必要です。
売場担当者レベルならカテゴリー事に算出してみて、去年より回転率の悪いところに何か原因がないかを探ってみるなどをしてみると仕事が面白くなります。
仕入れや発注に対してアクションが取りやすくなる
動きが速いと見込める商品については発注数量や売場でのスペース、バックルームの在庫のスペースの拡大、また、動きの悪い商品はフェイスを少なく外す、発注数量を少なくすることで無駄な業務を減らすことができます。
過剰在庫や欠品のリスクを回避できる
よくあるのが、売れない商品が溜まっていって、売れる商品が欠品を起こす。
上記と同じ内容ですが、回転率を意識していれば、月に何回、週に何回発注すればいいかを数字として理解できるようになります。
商品回転率が高いデメリットは?
在庫回転率は数字が高いほど、在庫が効率良くなくなり、お金になりますが、 数字が高すぎる場合によくあるのが、補充頻度が高い、仕入数が不足によるチャンスロスや、現場への負担がかかりがちです。 高いのが確かに理想で貼るのですが、高かったり低かったりしてはいけません。年間を通じて在庫回転率の水準をあげていくようにすることが大事です。
小売り業界の商品回転率
業態別に商品回転率(年間商品販売額/商品手持額)をみると、
コンビニエンスストア 28 回転(24時間店 30 回転)
百貨店 15 回
専門スーパー13.7 回
総合スーパー13 回(衣料品や暮らしの品を含む)
スーパー11 回
回転率をあげるには
在庫の回転率を上げるには極論を言えば、月末在庫だけ少なくすることを続けていれば、急激に回転率はよくなります。
これは噂程度の話なのですが、月末に商品の処分を端末で行い、月末の在庫を減らして、翌月に値上処理をして在庫を戻すということをしている人がいました。
これはいわゆる粉飾決済ですので、絶対にしてはいけません。
回転率をあげたいならあくまで王道の手法でいきましょう。
- 目標とする回転率の設定
- リードタイムの見直し
- 在庫の把握体制の設定
- 価格の見直し
目標とする在庫回転率の設定
手順としては年間の予算から設定します。
例えば年間の目標売上が2億だとすれば、平均在庫をいくらで設定するのかを計算します。
例えば、1000万円で計算するのであれば、20回転となります。
現場に負担がかかりすぎないように設定することが大事です。
リードタイムの見直し
スーパーではリードタイムが特に大事です。
青果なら新鮮であればそれだけお客さんの満足度が高くなるので、リピーターにつながりやすくなります。
リードタイムを見直すのは容易なことではありませんが、アイテム事に見直しが少しでもできるのであれば、見直すことで劇的に商品の回転率が変わることがあります。
在庫の把握体制の見直し
特によく売れるものと売れないものだけでもやるって感じかな。
期間は月か週ごと(できれば隔週)ごとにするのがいいのですが、季節物のアイテムなんかは期間を決めてやるでもかまいません。
この時に気を付けて欲しいのは数量ベースで行うことです。
金額ベースであれば、伝票とPOSがあればできるのですが、数量ベースでやるほうが、商品の状態がわかるので、よりブレがない回転率をつかむことができます。
価格の見直し
回転率の悪い商品があれば、価格を見直してみましょう。
見直し方としてはまず競争店の調査が必要です。
もし、競争と比べて高いのであれば、原価の交渉の余地がある可能性があるので、まず交渉をします。
そのうえで、販売売価をさげてください。
利幅が少なくなるのは次の一手の可能性を縮めるからあまりおすすめしないよ
それでも回転率が悪い物は値段をさげる、または品揃えから外すといった事が必要になってきます。
逆に、回転率が、いい物も見直しが必要です。
売場で面積をとって山積みにして売っても回転が落ちないのような商品であれば、こちらも原価交渉が必要です。先ほど話したリードタイムで、極端なことをいえば、市場を通さずに直接仲卸を使って、農家から買うという手もありです。
これも無理に安くして売らずに、その分の利益をほかの商品の値段を下げるなどして、スーパーの商品がお客さんにとって全体的に買いやすい価格に下げていくことで、より買い上げ点数が上がっていき、商品全体の回転率があがっていきます。
まとめ
回転率は今ある在庫(平均在庫)が期間内に何回なくなるか
商品回転率=一ヶ月(30日)÷商品回転日数
商品回転率=一ヶ月の売上金額(数量)÷平均在庫金額(数量)
回転率は上げすぎよりも水準としてジワジワあげていくのがベスト